タマゴタケ
【漢字】卵茸
【英名】ovori
【学名】Amanita caesareoides
タマゴタケは鮮やかな赤~オレンジ色のカサを持つとても目立つきのこ。
初夏~秋にかけて発生し、人里近くの雑木林などに生え私たちの目を楽しませてくれます。
トップ写真のタマゴタケは富士山の中腹で出会ったものです。
きれいな朱色のグラデーションのカサ、コケ野原に2つ並んで圧倒的な存在感を放っていました。
見とれるくらい美しかったです。
タマゴタケとは
タマゴタケは赤~オレンジ色のカサに白い卵状のツボ、オレンジ色のだんだら模様の軸にツバ(幼菌時の膜の名残)を持つ美しいきのこです。
カサは真ん中がポコっと盛り上がっていて、縁には条線が走っています。
その姿は遠目に見ても『あ、タマゴタケ!』と分かるくらいに派手!
あまり派手すぎて公園などに生えるとすぐ見つかり蹴飛ばされてしまうことも・・
(できれば愛でるだけにしてほしいです)
可愛らしい見た目からとても人気のあるきのこで様々なグッズにもなっています。
このタマゴタケ、その派手さ故になんとなく毒キノコだと思う方が多いのですが、実は食べられるきのこです。
目も舌も楽しませてくれる、出会えるととても嬉しいきのこなのです。
卵から生まれたような形が名前の由来
タマゴタケはツボと呼ばれる卵状の器官を持ち、そのツボを破ってカサが出てきます。
ベニテングタケや中華料理でおなじみのフクロタケもツボを持つきのこですが、特にタマゴタケはツボの形がタマゴっぽいのが特徴です。
だからタマゴタケ(卵茸)という名前が付いたんですね。
ツボから赤いカサが少しだけ覗いている幼菌を見ると、『まさにタマゴタケだなぁ』と感じます。
きのこ盆栽『タマゴタケ』
きのこ盆栽家、渋谷 卓人さんが作ったタマゴタケ。
本物と間違えてしまいそうなくらいリアルな粘土作品です。
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きのこランプ『タマゴタケ』
こちらはきのこランプ作家、高野 幸雄さんが作ったタマゴタケの幼菌ランプ。
淡く灯るタマゴタケが幻想的でとても美しかったです。
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タマゴタケ・グッズ
タマゴタケはその可愛らしい見た目からグッズも多数販売されています。
こちらはネイチャーテクニカラーさんのガチャガチャで登場したタマゴタケストラップ。
同じネイチャーテクニカラーさんからきのことアマガエルのボールチェーン。
カエルときのこの組み合わせは鉄板ですよね🐸
雑誌SINRAの表紙を飾ったヒグチユウコさんのタマゴタケ絵。
この方はよくよく見るとTシャツがタマゴタケでした!
黄色いカサのキタマゴタケ
タマゴタケの黄色バージョン、キタマゴタケというのもあります。
不思議なことにキタマゴタケが生える場所はキタマゴタケばかり。
赤いタマゴタケが生える場所とは棲み分けされているようです。
ただ黄色は致死性の毒きのこ、タマゴタケモドキと似ているためよっぽど自身がある時以外は食べない方が良いでしょう。
似ている毒きのこ、ベニテングタケに要注意!
もう一つタマゴタケと似ている毒キノコがあります。
こちら、ベニテングタケです。
ベニテングタケはカサにイボと呼ばれる白いプツプツがあり通常時なら判断できますが、雨などによってイボが流れてしまう事があるんです。
イボが流れた状態のベニテングタケはタマゴタケにそっくり!ご注意ください。
見分け方は軸の色。
タマゴタケはオレンジ色やだんだら模様をしていますが、ベニテングタケの軸は真っ白です。
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タマゴタケ料理
タマゴタケはいろいろな料理で楽しむ事が出来ます。
カサの赤色は水溶性で、スープにしたり煮込んだりすると溶け出してきますよ。
タマゴタケの炊き込みご飯、お米に少し色が付きました。
旨味を逃がさないためにはフライやホイル焼きが美味しいです。
タマゴタケをソテーしてご飯にON。
卵かけご飯ならぬ『タマゴタケご飯!』というギャグも可能です。
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